コロナ禍を経て、オンラインスクールが一気に普及しました。
従来は対面でレッスンを行っていたヨガや英会話、ピアノ、学習塾。
様々なスクールでオンラインレッスンが行われています。
しかし、まだまだオンラインへ移行できていない教室も少なくありません。
あなたもオンラインスクールを開業したいと考えているのではないでしょうか?
オンラインレッスンの需要が増えている現代。
オンラインスクールを立ち上げることは、収益アップやブランディングの面で大きなチャンスです。
本記事では、オンラインレッスンで起業することに焦点を当て、成功するために必要な要素や手順を解説します。
この記事でわかること
- オンラインスクールの立ち上げ手順がわかる
- オンラインレッスンの始め方がわかる
- 会員集客や講師採用の基礎がわかる
オンラインレッスンの「企画」を決める
オンラインスクールを立ち上げる前に、しっかりと企画を作ることが重要です。
事業の目的や目標、誰に届けたいのか、提供するコンテンツ、料金設定などを明確にする必要があります。
目的や目標を決めよう
最初のステップは、自身のオンラインスクールの目的と目標を明確にすることです。
なぜオンラインスクールを立ち上げるのか、どのような成果を得たいのか、具体的な目標を設定しましょう。
たとえば、
- 既存事業の拡大、既存ユーザーの需要を満たすため
- 特定のスキルを教えることで人々のキャリアを支援するため
- 収益を増やすための新規事業として
ビジネスを円滑に推進していくために、具体的な目標を立てることが重要です。
誰に届けたいのかを考えよう
成功するオンラインスクールを立ち上げるために、「誰に届けたいのか」を考えましょう。
スクールに在籍する講師や、教材・コンテンツ、独自のカリキュラムが、もっとも需要があり価値を提供できる人々は誰でしょうか?
生徒の特徴やニーズを理解し、それに合わせてコースや教材を提供することが重要です。
競合となる会社の分析をしよう
オンラインスクールの市場は競争が激しいため、競合他社の分析は欠かせません。
同じようなテーマやスキルを提供するスクールが、どのようなサービスや価格設定を行っているのか。
どのようなマーケティング手法を活用しているのかを調査しましょう。
競合分析を通じて、差別化ポイントや競争できるポイントを見つけることができます。
提供するコースを作ろう
企画を作る上でもっとも重要なのが、提供するコースの設計です。
在籍講師のスキルや、スクールでの専門知識に基づき、学習者が価値を感じてもらえるコースを作りましょう。
もし、自社に特に目立ったスキルや知識がない場合は、学習者の課題から考えてみましょう。
コースの目標や内容、必要な時間やスキルレベル、教材の形式などを具体的に決めていきます。
生徒のフィードバックを反映させながら、地道なコース改善も大切です。
料金設定を考えよう
コースの価格も決めていきましょう。
一括支払い、または月額課金など、どの料金体系を採用するか、特典を提供するかなど、収益を最大化するための戦略を考えます。
価格設定に悩んだときは競合他社のコースも参考にしながら決めていきましょう。
また、将来的なビジネス展開や、追加の収益源も検討しましょう。
企画を作ることは、事業者にとって一番の課題です。
調査すればするほど、その大変さや成功の可能性で悩むかもしれません。
経験者としてお話すると、企画はスタートしてから見えてくるニーズに合わせてどんどん変わります。
考えすぎてしまうのであれば、まずは小さくでも行動からはじめてみてもよいと思います!
資金調達を考える
オンラインスクールを立ち上げるための、予約システムの導入やホームページ制作。
生徒の集客にかかるコストや講師の報酬など、経費はあらゆる場面でかかってきます。
事業の運転資金を作るために、資金調達を考えることも大切です。
ここでは、オンラインスクール起業をお考えの方への、おすすめの資金調達方法をご紹介します。
予約管理システムを導入する
オンラインスクールの予約システムの選択は、スムーズな予約管理と顧客対応を実現するために大切です。
予約システムを選ぶ際に考えたいポイントをご紹介します。
機能を満たしているか?
予約システムの機能がスクール運営に合っているか確認しましょう。
一般的には、予約カレンダーの作成と管理、顧客情報の管理、自動通知やリマインダーの送信、オンライン決済などがあります。
また、複数のレッスン形式(個別レッスン、グループレッスン)や複数の講師を管理できるかどうかも確認しましょう。
中には、決済システムなどを統合管理できるパッケージもあります。
予算に合わせて、適切なシステムを選定しましょう。
カスタマイズ性はあるか?
予約システムがオンラインスクールのブランドに合わせてカスタマイズできるかも大切です。
ロゴやカラーの変更、レッスンの表示形式や言語の設定、予約ルールやポリシーの設定など、スクールのイメージに合わせて調整できるか確認しましょう。
業務に合わせた、システムのカスタマイズも必要かどうかで業者選定が変わります。
どこまでのシステムを実現したいのか、一度検討してみましょう。
予約の柔軟性はあるか?
予約システムが柔軟な予約設定をサポートしているかどうかも重要です。
異なる時間枠や期間にわたるレッスン、定員管理、キャンセルルールの設定、振替やリクエスト制の予約など。
スクールのレッスン形式や、生徒のニーズに合わせた柔軟な予約が可能か確認しましょう。
ユーザビリティは優れているか?
予約システムは、講師と顧客の双方にとって使いやすいインターフェースが必要です。
直感的な操作や分かりやすいカレンダー表示、予約の確認や変更の容易さなど。
ユーザビリティに優れたシステムを選ぶことが大切です。
失敗しない方法として、システムの選定時はデモや体験を実施して、ユーザーになりきってチェックしてみてください。
サポートとセキュリティは大丈夫?
予約システムの提供元が適切なサポートを提供しているか、セキュリティ対策が十分であるかも確認しましょう。
万が一のトラブル時に迅速に対応してもらえるか?
顧客データや決済情報のセキュリティが保護されているか?
これらを確認し、信頼性のある提供元を選ぶことも重要です。
実際におすすめできる予約システムも別の記事にまとめています。
使ったことがある経験からお話していますので、ぜひご参考くださいね。
ビデオチャットのツールを確定する
オンラインレッスンで使用するビデオチャットツールの選択は、円滑なコミュニケーションと効果的な教育体験を提供するために非常に重要です。
ビデオチャットツールを選ぶ際に考慮すべきポイントは、以下5つ。
- 通信品質と安定性
- 画面共有とドキュメント共有の機能
- レッスンの録画機能
- セキュリティとプライバシー
- 利便性と使いやすさ
こちらを踏まえ、無料のビデオチャットツールについてメリット・デメリットをまとめてみます。
Zoom
コロナ禍でブームとなったZoomは、直感的なインターフェースと扱いやすさが特徴。
安定した通信品質と、グループ通話に強い点が特徴です。
画面共有、ドキュメント共有、チャット、ホワイトボードなど、幅広い機能を備え、大規模なオンラインイベントやウェビナーにも対応しています。
少し気になる点としては、過去にセキュリティ上の問題が報告されたことがあり、懸念されること。
そして、無料プランでは40分の時間制限があるため、長時間のレッスンで活用が難しい点があります。
Skype
長い歴史を持つSkypeは、世界中でも多くの人が利用し、特に個人間の通話やビデオチャットにおいて広く認知されています。
オンラインレッスンでは、ログとして残るチャット機能が有効活用されており、授業の復習やフィードバックなどに活用されています。
気になる点は、アカウント登録の手続きが面倒なことと、生徒・講師間でのSkype名の共有がうまくいかないという点。
その他、グループ授業に関してはZoomに比べると安定しない印象です。
Google Meet
Google MeetはGoogle Workspaceの一部で、Googleの他のツールとの連携ができるのが特徴。
また、ブラウザベースのため、ソフトのインストールが不要。
あつかいの簡単さや、品質の高さが人気です。
一つだけ運用が難しい点が、無料ユーザーの場合、双方がGoogleアカウントを持っていることが必須。
レッスンを行う際に、ユーザーにGoogleアカウントの作成をお願いする必要があります。
Whereby
Wherebyはブラウザベースで無料で使える通話システム。
アプリのダウンロードが必要ないため、気軽に使えるツールとして人気です。
海外のサービスのため、日本語対応ができておらず、ユーザーにとってはハードルが高いという点があります。
IT関連企業に働いている方であれば問題はありませんが、一般の消費者に対しては安全性の説明や、使い方マニュアルの整備は必要です。
レッスンに必要不可欠なビデオチャットツールは、できるだけバックグラウンドがしっかりしている企業のものを活用するのが好ましいです。
安定性やコスト面を考えて、通話システムを選びましょう!
講師を募集する
レッスンを行う環境が整ったら、講師の募集が必要です。
オンラインレッスンを担当する講師には、以下のようなスキルを持っていることが望ましいです。
- 教育のスキル
- コミュニケーションのスキル
- テクノロジーのスキル
- ツール適応スキル
- タイムマネジメントスキル
求めるスキルや経験、教育スタイルなどを明確にした上で、募集を行いましょう。
以下、講師の募集に活用できる方法をまとめます。
オンライン求人サイトの利用
フリーランス人材が多い求人サイトの活用は、もっとも効率の良い募集方法となります。
安価でも求人広告を出すことで、興味をもった講師からの応募を受け付けることができます。
また、近年では業界特化型の求人サイトもありますので、目的に合わせて利用も検討ください。
求人検索サイトとしても知られるIndeedは、在宅で働きたい多くのフリーランス人材が見ています。
少額の出稿でも、数多くの応募が来ますのでお試しください。
ソーシャルメディアの活用
ソーシャルメディア(例: Facebook、LinkedIn、Twitter)を活用して、講師の募集を行うことも効果的です。
専用のグループやコミュニティを作成し、興味を持った講師が参加できるようにします。
また、ソーシャルメディア上で広告を出し、興味を持った講師から直接応募を受け付けることもできます。
教育機関との提携
教育機関や学校と提携して、オンラインレッスンの講師を募集することもあります。
学生のアルバイトとして募集をかけることもできますし、キャリアセンターを活用し、卒業生にアプローチすることも可能です。
ホームページを使った採用
スクールのホームページがある方は、そこからオンライン講師の募集をかけてみてください。
Googleで検索している求職者も多く、見てもらえるパターンも多いです。
ホームページを活用すれば、採用コストも減らせるためお勧めです。
在宅でできるオンライン講師を希望される方は意外と多いです。
実は思っている以上に、採用に関してはスムーズにできたりします。
一度、簡単でも良いので求人情報を出してみてください。
会員を集客する
ウェブサイトやブログの作成
効果的な集客を行い、差別化を図るためには、魅力的なホームページが不可欠です。
ホームページの訪問者に対して、スクールのコンセプトと目的を明確に伝えることが重要です。
どのような学習体験やメリットを提供するのかを説明し、訪問者の関心を引きつけましょう。
また、スクールのブログを開設し、オンラインレッスンに関連する役立つ情報やコンテンツを提供しましょう。
検索エンジンからの継続的なアクセスを獲得することも重要です。
SEO対策の実施
ウェブサイトやブログの構築時に、SEOの基礎を学び、キーワードリサーチやメタタグの最適化、内部リンクの作成などを行いましょう。
これにより、検索エンジンでの上位表示が可能になり、潜在的な生徒にアクセスしてもらうことができます。
SEO対策が強い企業に委託する選択肢もあります。
検索エンジン経由のアクセスが増加することで、費用対効果の高い集客が可能になります。
オンラインレッスンとの相性も良いため、力を入れて実施することをお勧めします。
オンライン広告の活用
Google広告やソーシャルメディア広告などのオンライン広告を活用して、ターゲットとなる生徒に直接アプローチしましょう。
ターゲットの興味やニーズに合わせた広告を作成し、魅力的なコピーとビジュアルで生徒の関心を引き付けます。
成果を高めるためにもランディングページなどの準備も重要な施策です。
専門家などにも相談しながら、進めていくことをお勧めします。
口コミの収集やアフィリエイトプログラムの活用
満足度の高い生徒からの口コミや紹介は、信頼性の高い集客手法です。
生徒に満足してもらうために、質の高い授業やサービスを提供しましょう。
収集した口コミは、ホームページやブログなど定期的に発信していきましょう。
また、アフィリエイトプログラムを導入し、ブログやメディアの運営者に体験を促し、レッスンを紹介してもらう手法も有効です。
第三者からの視点は、ユーザーがサービスを選択する上でも重要なポイントです。
積極的に進めていきましょう。
無料カウンセリングや無料トライアルの提供
興味を持った人々に対して、無料カウンセリングを実施したり、無料トライアルレッスンを提供することで、スクールの教え方や内容を実際に体験してもらう機会を作ります。
これにより、生徒がスクールの指導内容に興味を持ち、継続的な参加を検討してもらえる可能性が高まります。
コラボレーションやパートナーシップの構築
関連する業界やコミュニティとのコラボレーションやパートナーシップを構築しましょう。
共同イベントの開催や相互紹介などを通じて、新たな生徒の獲得が可能になります。
多くのスクールが課題とする、生徒の集客について。
住んでいる地域をターゲットとした教室運営とは違い、オンライン集客は専門的な知識もあり、難しく思うかもしれません。
ただし、やることをやっていけば、必ず成果はでますので諦めずに続けていくことが大事です!
まとめ
オンラインレッスンの起業において、成功させるためにはいくつかの要素が重要です。
専門家や経験者の意見などを聞いたり、定期的に情報収集を行うことも大切です。
予約システムやビデオチャットツールの選定など、基盤となる仕組みの部分はできるだけ良いものを選びましょう。
会員集客や講師採用を効率的に行うためにも、様々な手法を試して合う方法を見つけていきましょう。
このブログでも様々な角度から、オンラインレッスンビジネスにおける情報を配信していきたいと思いますので、ぜひチェックしてくださいね。